ささがねの ゆらら琴のね

~ いにしへの和歌招く響き ~

琴奏巡礼・東京都江東区・日先神社(猿江摩利支天尊社)

地下鉄住吉駅ほど近く、ささやかに鎮座するお社。
用事で訪れた先で、偶然に出会えました。

《摩利支天尊日先神社》の幟。

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摩利支天様は、数年前から不思議と各地で偶然出会うことの多かった神仏で、
私の故郷では、武田信玄の軍師・山本勘助が信奉していた伝承がありました。

 

京都・建仁寺塔頭の禅居庵では、10/20のご法要に御開帳される摩利支天様は、猪に乗る美しい女神様。
上野アメ横の徳大寺の摩利支天様は、蔵王権現のような忿怒像でしたか。


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姿を隠し陽炎のように暗躍しつつ、敵に害されない、商売仇に目をつけられないということで、
武将や忍び、商人、庶民と、ひそやかながら尊崇されてきました。

私なども、職場などでイジメにあわないよう、悪縁に目をつけられないようにと、かねてより生涯守護の肌守りを授かっております。


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永喜稲荷大明神と合祀。

 

現在の江東区は、近世以降、海と川の水運を利用した貿易関係の豪商や、大名屋敷も多く、江戸を出入りする往来の多かった土地柄で、

江戸期には“猿江摩利支天”として尊崇を集めたそうですが、

 

明治の神仏分離の際に、インドの神である摩利支天尊ではなく、猿田彦命を祭神として『日先神社』と称されたようです。

道の辻に鎮座されていますから、猿田彦命もふさわしく、

日の神の御子を先導した猿田彦命と、日光に表れる陽炎の摩利支天尊を象徴して「日先(日ノ先)」の社名としたことで、もともとの尊崇が神仏分離でも消えなかったことを忍ばせます。

今は、猿田彦命の名は社内に残されていませんけれど、きっと猿田彦命も姿なきまま、今も道の辻を守られているのでしょう。

 

ひっそりとした小さなお社ながら、頼もしく有難い、神様方の御鎮座地です。f:id:shihina_takisato:20221024075101j:image


初めて訪れるところでしたけれど、出会えたのが僥倖に思えて、嬉しくて。

しばし、祈りのご奉奏。


琴奏巡礼 東京都江東区・日先神社(猿江摩利支天尊社) - YouTube

 

あえて顔を隠したわけでなく、撮ってみたら、うまい具合に、首から下のみ映っていました(^^ゞ

 

今回は動画内に、わかる範囲で字幕を加えたけれど、

今後はなるべくこういう時には、名所図会や史跡資料をもとにして、解説を加えたいと思います。

 

#琴奏巡行 #江東区猿江 #猿江摩利支天 #日先神社 #東京メトロ住吉駅近く