歌声の出ない夢の話
変わった夢を見ました。
どこで…とか詳細はわかりませんが、歌舞伎並みに長時間のミュージカル仕立てのファンタジー活劇の大舞台があり、なぜか私がある女優さんと友人で、その縁で共に出ることになっています。
その友人(姿は女優の栗山千明さんでした)は、ある1幕内での主役格、私はその人の従者兼吟遊詩人で、場面の中で折々、琴を弾き語り歌う役なのですが、
台本はあるものの、私の琴と歌は、物語にそぐえば、その場で役に入った状態で、時間内で、私が自由におろしていいと、委ねられていました。
いつもの即興と同じ趣です。
でも裏側がドタバタで、なぜかうちの母が裏方の雑用をしていて、私にグズグズせず周辺を片付けろと指示してくる。私は出番があるから今は無理だと言っても、お前にそんな役があるわけないから嘘をつくなと強要する。
相手にしてるヒマはないから逃げて、身支度しようとするのだけれど、今着ているものを脱ごうとして、いったい自分は何枚着ているんだというくらい手間取り、脱ぐだけで三十分くらいかかる。
着るほうは逆に、用意したのに足りなくて、おまけにあるはずの琴がどこにもない。
リハーサルだとまだまだ先のはずだった出番の幕が、なぜか次になっていて、さっきまで寝ていたていの栗山千明さんがモタモタ出てくる。でも舞台に入るとシャキッとスイッチが入るのはさすが…とか言いながら、私はどう探しても琴がないので、しかたなくそのままくっついて舞台に出る。
琴はなくても歌わなければならない。私の場面は私の即興に任されているから、歌いさえすれば構わないと言われたけれど……
アドリブでアカペラで歌うにしても、琴がなければ調べが出てこないし、歌が浮かばない。さらには声も、いつもの声にならない😱
中途半端な衣装のまま、ガラガラした声で、歌にならない歌を必死で歌う、わけのわからない吟遊詩人になっている〜😭💦
……という、わたし的には悪夢でした😔
現実でも、もともとある歌を、カラオケやアカペラで歌うのは普通にできるし、短歌を作るだけなら問題ありませんが、
“即興で歌と調べをおろす”というのは、琴を爪弾かないと、覚束ないし、声に波動も入りません。
これは理屈でもスピリチュアルでもなく、実際にそうなんです。
ごくまれに、琴はいらないから和歌だけ即興で歌ってと言われることがありますけれど、
魂がこもらない仏像を造るような感覚が、私にはあります。
琴は、演奏というより、笹舟を導くための波のようなものなのです。